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古墳時代早期
古墳時代早期、下長遺跡は最も栄えます。その様子を眺めてみましょう。
先ず下長遺跡を概観し、主要なテーマごとに節を分けて説明します。
区域分け
下長遺跡は古墳時代早期に最も栄えますが、広大なエリアを用途別に分けて使っていました。
川は南側から遺跡の中央を北上し、西に向きを変えて流れていました。
古墳時代前期には川の流れは緩やかになっていたようですが、川沿いに重要な施設が設置されていました。これらの施設は川筋の左岸に置かれています。
港湾などの水運用の施設跡は見つかっていないので、はっきりとは判りません。しかし、祭殿近くの両岸に倉庫と考えられる掘立柱建物がいくつも立っているので、祭殿東側の半島のように突き出した所に水運用の施設があった可能性があります。

下長遺跡の中心部
下長遺跡の中心部と使い方
出典:守山市誌(考古編)の改定・加筆
主な遺物が見つかった場所
以後の節で遺物について解説しますが、広い範囲のどのあたりで遺物が出土したのか概観図を示します。
上の図に示したように、遺物はそのほとんどが旧川道から出ています。これは、図には描いていない土器や木器でも同じことが言えます。ただ、土器については建物跡からも出てきます。
出土品と出土場所
下長遺跡の主な出土品と出土場所
出典:下長遺跡パンフレット(守山市教委)の改定・加筆
遺跡中央部の概観(想像図)
下長遺跡には多くの建物が建っていました。未発掘のエリアもあるので全貌は分かりませんが、発掘された柱穴を元に建物配置を推定しました。
中央部の全体想像図を示します。
遺跡中央部の概観
遺跡中央部の概観(想像図)(画:中井純子氏)

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